VRChatアバター負荷ランクとfps影響の完全解説2026
この記事の要点 ・VRChatのPerformance Rankは、スキンメッシュ/マテリアル/ポリゴンなどカテゴリ別の上限を1つでも超えると下のランクに落ちる「最悪値で決まる」方式です。 ・公式の閾値(Excellent〜Very Poor)を1表に集約し、PC版とMobile(Quest)版の厳しさの差まで整理しました。 ・fps改善の鍵は「最小表示ランクを上げて(Mediumなど厳しめにして)重いアバターを非表示にする」公式機能。方向を間違えると効きません。 ・GPUクラス別の体感改善フレーム数値は公式に存在しないため記載せず、当メディアの一次実測も現時点では未測定です(順次追加。現状は公式値ベースの定性整理)。
「VRChatでfpsが出ない」「重いアバターのせいで混雑ワールドがカクつく」——その正体の多くはアバターのPerformance Rank(負荷ランク)です。この記事では、VRChat公式が定めるランク閾値を1つの表に集約し、さらに公式の「最小表示ランク(Minimum Displayed Performance Rank)」機能を使ってfpsを改善する因果を、編集部視点で正確に解説します。数値はすべて公式Creators Docsおよび公式リポジトリの範囲で断定し、公式に存在しない体感fps数値はあえて書きません(一次実測は順次追加)。対象はPC版/Quest版でVRChatを快適に遊びたい人です。
VRChatのPerformance Rankとは何で、どう決まる?
結論から言うと、Performance Rankはカテゴリ別の上限を1つでも超えた瞬間に下のランクへ落ちる「最悪値方式」で決まります。Performance Rankは、アバターがどれだけ描画・物理・スクリプト負荷を持つかを5段階(Excellent > Good > Medium > Poor > Very Poor)で示す公式指標です。複数のカテゴリ(ポリゴン数・スキンメッシュ数・マテリアル数など)それぞれに上限があり、どれか1つでも上限を超えると、そのアバターは下のランクに落とされます。つまり総合点ではなく「一番悪い項目」でランクが決まります。Very Poorは、Poorの上限すら超過したアバターを指します(出典: creators.vrchat.com / VRChat Wiki)。
この仕様を知らないと、「ポリゴンは抑えたのにランクが上がらない」という事態が起きます。原因はたいてい別カテゴリ(マテリアル数やPhysBones)が上限を超えているためです。
PC版のPerformance Rank閾値を1表で見たい
PC版は、下表のとおり統計ごとに上限が決まっており、その値「まで」がそのランクです。下表は、PC版アバターの各ランクの上限値を公式リポジトリ(vrchat-community/creator-docs)から集約したものです。表内の数値はその値までがそのランクで、超えると次に悪いランクへ落ちます。
| 統計項目 | Excellent上限 | Good上限 | Medium上限 | Poor上限 | ブロック種別 |
|---|---|---|---|---|---|
| Triangles(ポリゴン) | 32,000 | 70,000 | 70,000 | 70,000 | 全体置換 |
| Skinned Meshes | 1 | 2 | 8 | 16 | 全体置換 |
| Basic Meshes | 4 | 8 | 16 | 24 | 全体置換 |
| Material Slots | 4 | 8 | 16 | 32 | 全体置換 |
| Texture Memory | 40MB | 75MB | 110MB | 150MB | 全体置換 |
| Bounds Size | 2.5³m | 4³m | 5×6×5m | 5×6×5m | ブロック対象外 |
| Bones | 75 | 150 | 256 | 400 | 全体置換 |
| PhysBones Components | 4 | 8 | 16 | 32 | 部分除去 |
| PhysBones Affected Transforms | 16 | 64 | 128 | 256 | 部分除去 |
| PhysBones Colliders | 4 | 8 | 16 | 32 | 部分除去 |
| PhysBones Collision Check | 32 | 128 | 256 | 512 | 部分除去 |
| Contacts | 8 | 16 | 24 | 32 | 部分除去 |
| Constraint Count | 100 | 250 | 300 | 350 | 部分除去 |
| Constraint Depth | 20 | 50 | 80 | 100 | 部分除去 |
| Animators | 1 | 4 | 16 | 32 | 部分除去 |
| Lights | 0 | 0 | 0 | 1 | 部分除去 |
| Particle Systems | 0 | 4 | 8 | 16 | 部分除去 |
| Total Particles Active | 0 | 300 | 1,000 | 2,500 | 部分除去 |
| Trail Renderers | 1 | 2 | 4 | 8 | 部分除去 |
| Line Renderers | 1 | 2 | 4 | 8 | 部分除去 |
| Audio Sources | 1 | 4 | 8 | 8 | 部分除去 |
(出典: vrchat-community/creator-docs avatar-performance-ranking-system.md, creators.vrchat.com)
ここで誤解されやすい点: TrianglesはGood/Medium/Poorがすべて70,000で同値です。つまりポリゴン数で差がつくのはExcellent(32,000)との境目だけ。「ポリゴンを6万に削ったのにGoodにならない」場合、ボトルネックはポリゴンではなく他の統計だと判断できます。なお「ブロック種別」列の意味は後述します。
Mobile(Quest/Android/iOS)版はどれだけ厳しい?
Mobile版の閾値はPC版より大幅に厳格で、ポリゴンもテクスチャも一桁少ない設定です。Questのスタンドアロン性能に合わせた基準のため、クロスプラットフォームでアバターを使うなら、ここがランクの天井になります。
| 統計項目 | Excellent | Good | Medium | Poor |
|---|---|---|---|---|
| Triangles | 7,500 | 10,000 | 15,000 | 20,000 |
| Texture Memory | 10MB | 18MB | 25MB | 40MB |
| Skinned Meshes | 1 | 1 | 2 | 2 |
| Basic Meshes | 1 | 1 | 2 | 2 |
| Material Slots | 1 | 1 | 2 | 4 |
| PhysBones Components | 0 | 4 | 6 | 8 |
| Animators | 1 | 1 | 1 | 2 |
| Bones | 75 | 90 | 150 | 150 |
(出典: vrchat-community/creator-docs)
加えてQuestでは、10,000ポリゴンを超えるアバターは自動的にVery Poor扱いとなり表示されません(出典: creators.vrchat.com / VRChat公式 Medium)。Quest単体ユーザーが多い場へ行くなら、PC基準で軽く見えるアバターでもMobile基準では非表示になり得る、という前提で組むのが安全です。HMDごとの遊び方の違いはVRChat推奨PCの選び方完全ガイドでも触れています。
「最小表示ランク」でなぜfpsが改善するの?
仕組みはシンプルで、一定ランクより重いアバターを自分の画面で非表示(軽量プレースホルダに置換)にし、その描画・物理・スクリプト処理を省くからfpsが改善します。設定箇所はSafetyタブ右上のPerformance Optionsにある「Minimum Displayed Performance Rank(最小表示ランク)」です。選択ランク未満のアバターはブロックされ、軽量なfallbackアバターに置き換わります。重いアバターの処理が省かれるため、混雑インスタンスでfps改善が期待できる、というのが公式の定性的な説明です(出典: creators.vrchat.com / docs.vrchat.com / VRChat公式 Medium)。
方向を間違えないことが最重要です。fpsを稼ぎたいなら「ランクを下げる」のではなく、表示を許す下限を引き上げて(=MediumやGoodなど厳しめにして)、それ未満の重いアバターをブロックします。選択肢は実質「Medium / Poor / Very Poor / Don’t Block」の4つで、デフォルトはPCがVery Poor(=ほぼ何もブロックしない)、QuestがMedium(PoorとVery Poorをブロック)です。PCで「人が増えると重い」と感じるなら、デフォルトのVery PoorからMediumやPoor寄りへ厳しくするのが第一手です。
ブロックされると全部消える?「全体置換」と「部分除去」の違い
答えは「超過した統計の種類による」で、2種類のブロック挙動があります。これを知ると「なぜアバター全体がのっぺり置換されるのか/一部だけ消えるのか」が理解できます。
- 全体置換(fully block): 太字統計(Triangles, Texture Memory, Skinned/Basic Meshes, Material Slots, Bones など)の超過は、アバター全体がfallbackに置き換わります。本体メッシュの重さに直結するため、丸ごと差し替えるという考え方です。
- 部分除去(partially block): PhysBones, Contacts, Constraints, Particle Systems, Lights, Trail/Line Renderers などの超過は、その該当コンポーネントだけが除去され、アバター本体は表示されます。揺れものや演出だけが止まる挙動です。
なおBounds Sizeはブロック判定には使われません(ランク表示には影響します)。前掲のPC版表の「ブロック種別」列で、各統計がどちらに該当するかを確認できます(出典: VRChat公式 Medium)。
GPUごとに何fps改善する?数値の正直な扱い
先に直答します。「GPUクラス別に最小表示ランクで何fps改善するか」という数値は、VRChat公式に一切存在しません。ここが本記事で最も誠実に扱いたい部分です。公式が述べているのは「負荷を減らせばfpsが改善し得る」という定性的な記述のみです。したがって本記事ではGPU×ランク別の改善fps表をあえて掲載しません(捏造を避けるため)。
代わりに、公式記述から導ける判断フレームを置きます。
- まず症状を切り分ける: 「常に重い」のはPC側スペック不足の可能性が高く、「人が増えた瞬間だけ重い」のはアバター負荷が主因です。後者なら最小表示ランクが効きます。
- 非表示の効きは混雑度に比例: 重いアバターが多い場ほど、ブロックで省ける負荷の絶対量が大きくなります。少人数の場では体感差は小さくなります。
- 頭打ちならハードを見直す: ランクを厳しくしても改善が薄いなら、ボトルネックはGPU/VRAM/CPU側です。
スペック側の根本対策はVRChat推奨スペックの徹底解説とVRChatのグラボとVRAMの選び方ガイドに整理しています。多人数ワールドはVRAM容量が効きやすいため、ここを軽視しないのがポイントです。当メディア独自の実機fps数値は現時点では未測定で、実測値は順次追加します(現状は公式値/目安)。
結局どう設定し、どうPCを選べばいい?
混雑ワールドでfpsを取り戻す最短手は、最小表示ランクをデフォルト(PC=Very Poor)から一段厳しく(Poor〜Medium)することです。これで重いアバターが非表示・軽量化され、描画/物理/スクリプト負荷が下がります。それでも頭打ちなら、原因はアバターではなくPC側——GPU・VRAM・CPU・メモリのバランス不足です。
具体的な製品選定は、選び方の全体像をVRChat推奨PCの選び方完全ガイドに、予算別の機種比較をVRChat向けおすすめゲーミングPCにまとめています。多人数ワールド前提なら、これらの記事のBTO構成を基準に一段上のGPU/VRAMを選ぶのが現実的です。
よくある質問
Q. Performance Rankはどうやって決まりますか? A. カテゴリ別(ポリゴン・スキンメッシュ・マテリアルなど)に上限があり、1つでも超えると下のランクに落ちる「最悪値で決まる」方式です。総合点ではないため、1項目の超過だけでランクが下がります(出典: creators.vrchat.com)。
Q. fpsを上げるには最小表示ランクを下げればいいですか? A. 逆です。表示を許す下限を上げて(MediumやPoorなど厳しめにして)、それ未満の重いアバターを非表示にすると負荷が減りfps改善が期待できます。PCの初期値はVery Poor(ほぼ全表示)なので、ここを厳しくするのが第一手です。
Q. ブロックすると相手のアバターは完全に消えますか? A. 超過した統計によります。Triangles・テクスチャ・メッシュ等の超過は全体がfallbackに置換され、PhysBonesやParticle等の超過は該当コンポーネントだけが除去されアバター本体は残ります(出典: VRChat公式 Medium)。
Q. このサイトに実機ベンチのfps数値はありますか? A. GPUクラス別の改善fps数値は公式に存在せず、当メディア独自の実測も現時点では未測定です(実測値は順次追加、現状は公式値/目安)。
出典・公式リンク
- VRChat公式 Creators Docs: Performance Ranks — https://creators.vrchat.com/avatars/avatar-performance-ranking-system/
- vrchat-community/creator-docs(GitHub公式リポジトリ): avatar-performance-ranking-system.md
- VRChat公式 Docs: VRChat Configuration Window(Performance Options) — https://docs.vrchat.com/docs/vrchat-configuration-window
- VRChat公式 Medium: Avatar Performance Stats and Rank Blocking
- VRChat Wiki: Guides:Avatar Performance Ranking


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