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HaritoraX 2とSlimeVRを比較2026|完成品と自作の分岐点

この記事の要点HaritoraX 2は$299で6点入りの固定パッケージ、SlimeVRは点数で価格が動くモジュラー型という構造差が選定の核。 ・公式値からトラッカー点数あたり価格を導出すると、完成品キットはおおむね$44〜$52/点に収まり、自作(DIY)だけが$13〜$17/点と別格に安い。 ・SlimeVR全体を自作と括るのは誤り。公式キットは組立済みで、はんだ付けが要るのは自作ルートのみ。対立軸は完成品専用か、完成品も自作も選べるかにある。 ・価格・仕様は公式表記の変動があるため目安として読み、最終判断は各公式の最新値を確認してください。

VRChatのフルトラ(全身トラッキング)を始めるとき、最初に並ぶ二大候補がHaritoraX 2(Shiftall)とSlimeVR(Crowd Supply / SlimeVR)です。どちらもベースステーション不要で導入しやすい一方、価格の見せ方も製品構成もまったく違うため、単純な金額比較では選びきれません。この記事は編集部が、両者の公式値だけを1つの表に集約し、そこからトラッカー点数あたりの価格を導出して、完成品か自作か、固定パッケージかモジュラーかを判断するためのフレームを整理します。なお当メディア独自の実機ベンチ数値は未測定で、本記事は公式値と公式範囲の目安に基づきます(実測値は順次追加、現状は公式値/目安)。

HaritoraX 2とSlimeVRは結局どちらが安い?

「点数あたりで見るとほぼ横並び、ただし自作だけが別格」というのが結論です。HaritoraX 2は$299で6点入りの固定パッケージ、SlimeVRは点数によって価格が変わるモジュラー型のため、本体価格をそのまま並べても噛み合いません。そこで両者の公式価格をトラッカー点数で割って$/点に揃えると、完成品どうしは近い水準に収束し、差が大きいのは自作(DIY)ルートだけだと分かります。まずは下の集約表で、どの製品が何点でいくらかを一度に把握してください。

HaritoraX 2とSlimeVRの公式値を1表で比較すると?

両者の公式情報を、価格・トラッカー点数・方式・組立要否で1つにまとめたのが次の集約表です。SlimeVRは世代と構成で値が変わるため、どの世代の価格かを明示しています。価格はすべて公式表記の目安で、為替・在庫・モデル更新で変動します。

製品 / 構成公式価格トラッカー点数方式・接続組立世代/状態
HaritoraX 2 標準版$2996点IMU・ベースステーション不要完成品現行
SlimeVR 旧 Lower-Body Set約$219〜($185表記あり)5点IMU・Wi-Fi(ESP32/ESP8266)完成品キット旧v1.2
SlimeVR 旧 Full-Body Set約$4158点(+2拡張)IMU・Wi-Fi(ESP32/ESP8266)完成品キット旧v1.2
SlimeVR Butterfly Core Set$2796点(+ドングル)IMU・専用2.4GHzドングル完成品新(2026/08/31出荷予定)
SlimeVR Butterfly Full Body Set$44910点IMU・専用2.4GHzドングル完成品新(出荷予定)
SlimeVR Butterfly Motion Capture Set$78817点IMU・専用2.4GHzドングル完成品新(出荷予定)
SlimeVR DIY自作(Enhanced Core相当)約$80〜$1006点相当IMU・自作(要はんだ付け)自作パーツ自作

HaritoraX 2はこの1行で「$299・6点・完成品」が確定する固定パッケージなのに対し、SlimeVRは行が複数に分かれます。これが選定フレームの構造的な核で、SlimeVRは「完成品キット($219〜$788)も自作($80〜$100)も選べる」一方、HaritoraX 2は完成品専用です。SlimeVR全体を一括りに「自作」と呼ぶのは不正確で、はんだ付けが必要なのは最下段のDIYルートだけである点に注意してください。フルトラ全般の構成パターンはVRChatのフルトラ入門ガイドで、製品横断の中立比較はVRChatフルトラ用トラッカー比較で扱っています。

トラッカー点数あたりの価格を計算するとどうなる?

公式価格をトラッカー点数で割る(点数あたりコスト = 公式価格 ÷ トラッカー数)と、完成品はおおむね$44〜$52/点の帯に収まり、自作だけが$13〜$17/点と一段安いことが見えてきます。計算は次の通りで、いずれも検証可能な公式値からの単純導出です。

製品 / 構成計算式$/点(導出値)
HaritoraX 2 標準版$299 ÷ 6約$49.8/点
SlimeVR 旧 Lower-Body$219 ÷ 5約$43.8/点
SlimeVR 旧 Full-Body$415 ÷ 8約$51.9/点
SlimeVR Butterfly Core$279 ÷ 6約$46.5/点
SlimeVR Butterfly Full Body$449 ÷ 10約$44.9/点
SlimeVR Butterfly Motion Capture$788 ÷ 17約$46.4/点
SlimeVR DIY自作$80〜$100 ÷ 6約$13〜$17/点

この導出が示すのは、完成品どうしの$/点はほぼ拮抗するという事実です。HaritoraX 2の約$49.8/点は、SlimeVR Butterflyの完成品各セット($44.9〜$46.5/点)と数ドル差の同じ帯にあります。つまり「完成品でフルトラを揃える」という前提では、点数効率での優劣はわずかで、決め手は価格そのものよりパッケージの形(固定か可変か)・サポート・出荷時期に移ります。逆に$/点で明確に勝つのはDIYだけで、これは手間とリスクを引き受けた対価です。安く始める具体手順はVRChatのフルトラを安く始める方法に整理しています。

トラッカー点数と価格の関係を示す散布図と、センサ重量の比較。完成品は点数あたり価格が近い帯に収まり、自作だけが低い位置に来ることを表す図
▲点数×価格(公式値ベースの目安)。完成品はほぼ同じ$/点帯、自作のみ別格に安い

HaritoraX 2のセンサ重量とバッテリーは?

HaritoraX 2は装着部位ごとにセンサ重量が異なり、太もも(thigh)は6gと軽量です。公式記載ではチェスト17g・ヒップ17g・太もも6gで、体幹より脚側を軽くする配分になっています。バッテリーは部位で持続時間が分かれ、チェスト/ヒップが約80時間、レッグが約50時間で、公式は「50時間超」のロングバッテリーを訴求しています。内訳まで併記すると、長時間運用ではレッグの約50時間が実質の運用上限の目安になると読めます。なおLiDAR有効時はレッグが約6時間まで短くなる点も公式記載です。

トラッキングは標準で6点(チェスト・ヒップ・左右太もも・左右スネ相当の4ユニット構成)。拡張としてエルボー拡張セット$99、フット(足首)トラッキング拡張$99が用意され、上位のHaritoraX 2 Proは専用フットセンサを追加して足首の動的動作(twistを含む)を強化します。標準版はLiDARで簡易的に足首トラッキングを行う設計です。重量・電源管理を含む装着面の詳しい解説はトラッカー比較記事側も合わせて参照してください。

SlimeVRはなぜベースステーションがいらない?

SlimeVRはIMU(慣性センサー)と無線で姿勢を取る方式のため、外部の灯台(ベースステーション)やカメラを設置する必要がありません。これは旧世代・新世代に共通する中核の訴求で、設置スペースや追加機材のハードルが低いのが利点です。新型のSlimeVR Butterflyはこれをさらに進め、ベースステーション・カメラに加えてWi-FiやBluetoothすら使わず、専用の2.4GHz USBドングルで接続します。ドングルは単体$19、充電ドックは$49で、上位のSakura Edition($499)は充電ドック付きです。

一方で旧世代(v1.2、ESP32/ESP8266)はWi-Fi接続で、構成はCore Set=6+0、Enhanced Core Set=6+2へと改定されています。Butterfly世代はnRF52833採用で最大48時間バッテリー、出荷は2026/08/31予定のため現時点では未発売(予約・出荷待ち)扱いです。今すぐ完成品で揃えたい場合は旧v1.2の完成品キット、待てるなら新Butterfly、という時間軸の判断も選定に入ります。ベースステーション方式との違いを詳しく知りたい場合はSteamVRベースステーションの仕組みと選び方を参照してください。

完成品か自作か、どう分岐すればいい?

「手間とサポートを買うか、$/点の安さを取るか」で分かれます。点数あたり価格が示す通り、完成品どうしの差は小さく、唯一はっきり安いのが自作です。そこで次の診断ツリーで、自分がどのルートに向くかを切り分けてください。

  • はんだ付け・自己解決が苦でない → SlimeVR DIY自作($80〜$100・約$13〜$17/点)。最安だが組立とトラブル対応は自力。
  • 完成品で最短に始めたい・日本語サポートを重視 → HaritoraX 2($299・6点固定・約$49.8/点)。1製品で6点が確定する固定パッケージ。
  • 点数を自分で増減したい・将来17点まで伸ばしたい → SlimeVR完成品キット($219〜$788)。モジュラー型で構成の自由度が高い。
  • 足首の精密な動き(ダンス等)を狙う → HaritoraX 2 Pro(専用フットセンサ追加)や拡張セットを検討。
  • 新世代の薄型・長バッテリーを待てる → SlimeVR Butterfly(2026/08/31出荷予定・最大48h)。今すぐ要るなら旧v1.2完成品。

この分岐の根拠はすべて前掲の集約表と導出値にあります。固定パッケージのHaritoraX 2は「迷わず6点で始める」用途に強く、モジュラーのSlimeVRは「点数と予算を自分で刻む」用途に強い、という住み分けです。フルトラ全体の始め方から各製品の位置づけまではVRChatのフルトラ入門ガイドに地図としてまとめています。

よくある質問

Q. HaritoraX 2とSlimeVR、点数あたりで本当に差は小さいのですか? A. 公式価格をトラッカー点数で割ると、HaritoraX 2が約$49.8/点、SlimeVR Butterflyの完成品各セットが約$44.9〜$46.5/点で、いずれも$44〜$52/点の同じ帯に収まります。明確に安いのは自作(約$13〜$17/点)だけです。価格は公式表記の目安で変動します。

Q. SlimeVRは全部自作(はんだ付け)が必要ですか? A. いいえ。SlimeVRの公式キットは組立済みの完成品として販売されており、はんだ付けが要るのは自作(DIY $80〜$100)ルートのみです。対立軸は「HaritoraX 2=完成品専用」対「SlimeVR=完成品キットも自作も選べる」が正確です。

Q. SlimeVR Butterflyはもう買えますか? A. Butterfly Trackersは公式記載で2026/08/31出荷予定のため、現時点では未発売(予約・出荷待ち)扱いです。今すぐ完成品で揃えるなら旧v1.2のLower-Body Set(約$219〜)やFull-Body Set(約$415)が選択肢になります。

一次出典

  • Shiftall 公式 HaritoraX 2(en.shiftall.net/products/haritorax2、shop.shiftall.net)
  • Shiftall 公式 HaritoraX 2 Pro(en.shiftall.net/products/haritorax2pro)、製品ニュース(en.shiftall.net/news/20241227)
  • Crowd Supply 公式 SlimeVR Full-Body Tracker / Butterfly Trackers / v1.2アップデート告知(crowdsupply.com/slimevr)
  • SlimeVR 公式ドキュメント・ショップ(docs.slimevr.dev、shop.slimevr.dev)
  • CNX Software: SlimeVR Butterfly Trackers(nRF52833)解説(cnx-software.com、2026/02/12)

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